揺れる波

休日にあったことを書いています/地方公務員

パッキパキ北京読んだ

好きな人が北京に赴任したいって言ってて、私の好意も好きな人の異動希望も両方成就したら私も配偶者同行休業で着いて行く可能性もあるじゃんってなって、まず思い出したのがこの綿矢りさのパッキパキ北京だった。

名前だけ聞いたことあって、たぶんタイムラインに感想がいくつか流れてきたことがあったからかなと思う。とりあえずKindleで買ってみた。

 

私と全然違うタイプの女性が軽やかに北京で適応してみせる話だった。

主人公の菖蒲が私より年上である設定に軽く驚き、彼女の夫も最初はもっと気弱風な大使館職員かと想像したらそうでもなく。

でも序盤で一番疑問なのは由紀乃や瑞穂と友達として過ごしているところ。

私は距離を問わず厳選しまくった気の置けない友達と過ごすのが好きで、誘ったり誘われたりするなら最低限お互いを故意に傷付けたりしないことが前提に喋ってて楽しい!ってなる相手以外嫌だから、この関係が不思議でしょうがない。

菖蒲は彼女達と友達の体をしたままやり合うことを楽しいと思うのだろうか。

 

菖蒲の、見ていてどこか小気味良い生き方は、彼女の物怖じしないところ、すぱすぱ決めて動くところ、さらさらと当たり前にあるものとして存在する見目良いところに裏打ちされている。一冊ずっとそうだった。なんとかするしなんとかなると思っているようだった。

こういうところも私と違う。

 

全編を通じて一番印象的だったのは、菖蒲が夫の未来を想像した時、今のように休日に仕事の電話が掛かってきて幾分しゃんとして応答できなくなっても、きちんと夫婦として支えてやろういう気概をみせているところ。

彼女はそういう面もあるのか。

かと思えば普通に仲良くなった大学院生カップルの男の子のほうにちょっかいをかけていたりする。

人を好きになるうえでの動きも私と違いすぎる。

私は一回好きって決めたら責任が生じる気がして慎重になる。そして好きって思ったらその人以外にちょっかいをかける気には早々ならない。そしてすごく好きだから結婚するものだと思ってて、菖蒲は「離婚すると食い扶持が無くなる」とかいいつつも夫の将来に思いを馳せた時に併せて支えようということを想像し、さらに他人にちょっかいをかけている。好きとか結婚とかの基準が違う。これで菖蒲自身がしんどい気持ちになってないから不思議。そういうものだと受け入れるしかないんだけど、不思議。私ならどれもできない。

 

万里の長城には普通に行きたくなってきた。

 

ただ、私はこういうお話で登場人物の動きや与え合う影響などにばかり興味が向くほうで、1回読んだだけじゃあんまり北京について詳しくなってない。

好きな人と付き合えたら読み返します。

 

私の好きな人に何で北京に行きたいんですか?って聞いたら、第二外国語が中国語だったかららしい。そういうそこ?!ってなるところも好き。

伊勢志摩への一旅行者の思い出

私は地方公務員ですが、令和6年度は省庁出向をしていました。出向元への月次報告として残業時間は提出していましたが、「もしよければ休日の出来事をざっくばらんに教えてください」と案内があったので、せっかくなら日記風に出来事を報告しようかなと思い、書いて提出したものを載せています。

 

R6.9

 

9月は全ての週末を東京外で過ごそうと思い立ち、毎週末旅行してました!

全部思い出深いのですが、中でも9月の最終週に行った伊勢志摩は、一番最近行ったことや現地で友達と会うことも無く一人で行動したこともあって、感じた気持ちがまだまだ肌に残っています。

伊勢神宮を目的に行きましたが、他は着いてから考えようとゆるく構えていました。伊勢市に1泊2日の行程で、伊勢神宮の参拝を最初に済ませて、伊勢市から近鉄線の最終到着駅の賢島@志摩市や、夜に立ち寄ったお店の女性店主さんや常連の方々におすすめいただいた伊勢シーパラダイスに行ってみました。


伊勢志摩の土地を移動しながら、もし私の拠点が伊勢や鳥羽や志摩に移ったら私はやっていけるだろうか、と想像しました。

私は省庁出向のために初めて住む東京へ引っ越しましたが、想像以上に東京での暮らしは向いていました。東京には私のことを知っている人がいなくて気が楽で、交通手段を他の土地と比較した時に様々な場所へ安易に安価に行くことが出来て、新しく仲良くなれた人もたくさんいます。でも、それはある程度普通に生活することが可能な収入と、足場がしっかりした場所で働いているという心の支えがあって成り立つものです。

地元なら、確かに様々なしがらみはありますが、それはつまり私が何かに困ったら、すぐに助けてくれる人が一番たくさんいる場所だということです。もし収入も足場もしがらみも完全にフラットな状態で、この何も知らない新たな土地で生きるならどうなるんだろう。異動で来た人という位置付けもなく、ゼロからひとつひとつの関わりを生み出し、どれくらい暑くて寒いのかも交通ダイヤの利便性も知らない中でひとつひとつ備えることになったら。

一度東京で楽しく暮らせたことから勝手に全部上手く行くような気はしているけど、今はそれを試したいとは思えないな、という結論で考えるのを止めました。

 

最終日に寄った伊勢シーパラダイスのあるエリアには、併設された屋内モールや、二見 興玉神社、夫婦岩などの見所も集中しているのですが、最寄り駅である二見浦駅からのんびり歩いて20分ほどの場所に位置していました。私を含め明らかに観光で来ている様相の人々を除くとあまり人の居なかった駅に、営業しているのかどうかは立ち止まって確認してみると分かる旅館やお土産屋さんがいくつも並ぶ閑静な通りと、観光客が集まる一部のエリア。これらを順に眺めて歩き、観光客が集まっているエリアの様子を目にしたとき、前日寄ったお店の女性店主さんの「あのへんは何もないからねえ」という言葉を思い出し、それに対して「思ったより栄えてるじゃん」と浮かびましたが、自分の上から目線ぶりにうわあ…となりました。

よその土地からやって来て、別にここに住んでいるわけではないので地域の整備がどれほど進んでいようが劣化していようが興味は無い、ただ今日を楽しむ上でこの地の風情を感じることができればそれで良い。

自らの地元に対してこういう目線を向けられることは好きじゃないのに、私自身がただ上澄みを楽しむだけの観光客の気持ちになっていたことに気付きました。

 

仲の良い人達とみんなで旅行するときはみんなでいるという時点でもう楽しさで満たされていて、その土地のことをじっくり考えたり、自分がどう感じるかあまり丁寧に捉えたりしていませんでした。一人で旅行するのは完全なノープランでも行程を失敗しても誰も巻き込まずに済むことだけでなく、のんびり色々考えられる良さもあると改めて感じました。

伊勢志摩はまだまだ行きたいけど寄れていない場所がありますし、伊勢神宮に再度の参拝もしたく、伊勢シーパラダイスも魅力的でした。また次に行きたい!となるか、誰かと行こう!という話になるのが楽しみです。

初めてビッグイシューを買った

私は地方公務員ですが、令和6年度は省庁出向をしていました。出向元への月次報告として残業時間は提出していましたが、「もしよければ休日の出来事をざっくばらんに教えてください」と案内があったので、せっかくなら日記風に出来事を報告しようかなと思い、書いて提出したものを載せています。

 

R6.8

 

初めてビッグイシューを買いました。

かなり前、好きな作家さんがビッグイシューを買ったとツイートしていて、それはなに??となって検索したところ、ビッグイシューという雑誌があり、その販売はホームレスの方が行っていて、ビッグイシュー販売の仕事によって自立できるよう応援する取組が存在するのだと、その時初めて知りました。ビッグイシューそのものも雑誌としての質が高いというコメントも出てきて、バックナンバーの特集例を見ると面白そうで、普段雑誌はほとんど読まないものの、いつか買ってみたいと思っていました。さらに後から調べて知ったのですが、ビッグイシューの販売場所はそれぞれの販売者によって細かく決まっていて、販売される曜日や時間帯も販売者によって様々で、バックナンバーはネットで注文できるものの、いざ販売者を探してみると本屋で本を買うほど簡単にはいかないものだと分かりました。

 

初めての購入に至った日、普段使わない駅周辺をたまたま歩いていたら、冊子を持って立っておられる方を見つけました。目的の方向にさくさく歩く人の流れに乗りながら、その方の近くまで来て歩調を落として冊子に目をやると、この方が手にしているのはビッグイシューだ!と気付きました。いつか買ってみたいなあと思っていたにも関わらず、知らない方に自分から声をかけて雑誌を売ってもらうという行動はどうしても緊張するもので、少しためらい、一度通り過ぎました。でも、この日はさらにたまたま大きめのリュックを持って移動しているという荷物が増えてもかまわない状態で、今が一番いいタイミングだと感じたので、内心そわそわしながら通り過ぎた道を戻りました。

販売者さんに向かって近寄るとすぐにこちらに気付かれたので、1冊くださいと伝えると、冊子とともに手にしていたプラスチックケースを開き、中から新しい冊子を手際よく取り出してくれました。

450円です、ちょうどですね、ありがとうございます。

するすると料金の受け渡しが終わり、冊子を受け取りました。

 

VOL.485、2024.8.15、特集 あした美術館へ

 

帰りの電車でざっと流し読みして、宿舎のある駅に着いて、部屋には帰らず少し歩いてコメダ珈琲に行って、のんびり読みました。 メインの特集「あした美術館へ」は未だにざっと読んだ段階で止まっていますが、他に「箱男」という8/23公開の映画について取り上げられていて、主演俳優のインタビューが載っていました。ミステリアスな雰囲気の「箱男」の物語のあらすじと、芸能人に詳しくない私でも知っている佐藤浩市が出るというところが無性に気になり、その日の夜に映画館へ観に行ってきました。

箱男を意識する者は、箱男になる」という序盤のフレーズから始まった映画に、ホラーの要素が強いのかな?だったら嬉しいなあとその後の展開を想像しましたが、結果的に箱男の映画は、私にとってはジブリの「君たちはどう生きるか」くらいに、ちょっとどう捉えていいか、うーん、あくまで私にはだけど、よく分からない、私には、人には、向き不向きがある…という感想でした。

ビッグイシューを買うというやってみたかったことをやって、そこから偶然得た映画の情報にピンときて観に行っても、別にそれが運命の映画との出会いになるというわけではない、まあそんなもんか、と、観終わってから緩やかに力が抜けました。ただ、それはそれで、ビッグイシューを買えたことと、コメダ珈琲でのんびり読んだことと、思い立ってすぐに映画に行くことができるという環境で暮らせていたありがたさと一緒に思い出すんだと思います。

 

そして、直近のビッグイシューのバックナンバーでもいくつか読みたい号を見つけましたし、販売している方に会えたら最新号と一緒に購入させていただきたいと思います。